補聴器とは

補聴器

補聴器は、聞こえを補う医療機器です。使用時は、耳にかける、耳穴に収めるなどして使用していきます。補聴器の仕組みとしては、補聴器のマイクロフォンで受信した音を内蔵のアンプで増幅し、その音がイヤフォンから出力されることで、聴力を補っていくというものになります。加齢による難聴の方や薬物療法や手術療法では難聴を改善することが難しいという方が使用するもので、補聴器を装着することを希望される方が対象となります。

装着について

まず聴覚機能検査を行い、補聴器が適応するかどうかを確認していきます。内容としては、まず純音聴力検査(どの程度の音まで聴くことができるかを調べる検査)をし、次に語音聴力検査(言葉を聴き取る力がどれくらいあるかを調べる検査)などをしていきます。これら検査の結果から補聴器を装用することで、難聴をある程度改善できると判定を受け、患者様が補聴器の使用を希望しているのであれば、フィッティングを行っていきます。フィッティングとは、補聴器の選択(耳掛け型、耳穴型など)、調整、型取りといったことを行うものです。

フィッティングが終わるとお試し用の補聴器を患者様に貸し出し、使用感などを確かめて頂きます(数週間)。その後、補聴による効果測定、再度の調整をするなどして、より患者さまに適合した補聴器を探していきます。そして購入されるかどうか判断して頂くこととなります。

補聴器の種類

なお補聴器にはいくつか種類があります。例えば、耳に掛けるタイプの耳掛け型をはじめ、耳の穴の中にすっぽりと収められる耳穴型、本体とイヤフォンがコードでつながっているボックス型というのがあります。

耳掛け型

耳掛け型は、その名の通り耳に掛けて使用するもので、補聴器の中でもよく使用されているタイプです。操作のしやすさ、価格帯が幅広い、他のタイプと比べて多機能という利点があります。また、難聴が軽度な方はもちろん、重度な方まで対応可能です。デメリットとしては、眼鏡が掛けにくい、(補聴器が)目立ちやすい、防水型でなければ汗や水に弱いです。

耳穴型

耳穴型は、耳穴に挿入して使用するタイプなので、補聴器が目立ちにくいほか、運動時や眼鏡を使用する際に気になりにくいという利点があります。ただし、価格帯が高い、ハウリングが起きやすい、操作や電池交換が容易でないということがあります。

ボックス型

ボックス型は、本体とイヤフォンがコードでつながった状態の補聴器です。本体を胸ポケットに入れるなどして使用していきます。そのため、目立ちやすくなる、外出や運動などする際は不向きと言われています。メリットとしては、他のタイプと比べると集音、指向性が高い、本体で操作できるので使いやすいということがあります。また低価格帯の機種が多いというのもあります。

なお、補聴器を装用した後も難聴は進行することがあります。そのため、聴力検査や補聴器自体の設定も定期的に確認していく必要があります。こういった場合につきましても、当院で対応いたします。お気軽にお問い合わせください。