- 2025年7月31日
- 2025年8月2日
メニエール病
メニエール病とは
メニエール病は内耳(平衡機能に関わる三半規管や、音を感じる蝸牛があるところ)の内リンパと呼ばれるところが水ぶくれを起こした状態になることが原因で、めまい、耳鳴り、耳閉感、難聴を起こす病気です。メニエール病の多くは片側の耳に起こりますが、両側に発症する方もいます。

症状
メニエール病はめまいの発作時に耳鳴り、耳閉感、難聴が一緒に起こり、めまいが消える頃には、それらの症状も軽快・消失します。メニエール病は良性発作性頭位めまい症と異なり、じっとしていてもめまいや吐き気が続きます。メニエール病は発作を繰り返すと言われており、やがて耳鳴りや高度の難聴となることがあります。発作の無い時は無症状となりますが、再び症状が出現することもあるので注意が必要です。
診察
眼振(目の揺れ方)を確認したり、聴力検査、重心動揺検査などを確認して判断します。
治療
メニエール病の治療は、内リンパの水ぶくれを治す浸透圧利尿薬や漢方を用います。内耳の循環改善には循環改善薬やビタミンB12製剤を使用します。
日常生活での注意点
メニエール病はストレスや睡眠不足が影響しているといわれております。なるべくストレスの少ない生活を心がけ、睡眠を十分にとり、適度な運動(特に有酸素運動)をするようにして下さい。
また、脱水も影響していると言われており、水分を十分に摂取するようにして下さい。ただし、心臓や腎臓に問題がある方は水分のとりすぎに注意が必要です。
注意
メニエール病は前庭神経炎や突発性難聴と目の揺れのパターンが同じです。前庭神経炎は聴力低下を認めませんが、メニエール病や突発性難聴は聴力が低下します。また、メニエール病は症状が軽度の時は聴力低下を認めないため、初診時に前庭神経炎と診断していても、聴力の変動が確認されれば、メニエール病と診断が変わることがあります。また、突発性難聴は繰り返すことが比較的まれですが、メニエール病は反復する病気です。メニエールと確定するには症状の反復を確認する必要があり、診断に時間がかかることがあります。