- 2025年8月3日
難治性中耳炎
難治性中耳炎とは
急性中耳炎にかかり、症状(耳の痛みや発熱など)や鼓膜の赤みが続く『難治性中耳炎』、症状はないが鼓膜の赤みが3週間以上続く『遷延性中耳炎』、半年に3回(または1年に4回)以上の急性中耳炎を繰り返す『反復性中耳炎』などがあります。反復性・遷延性を含め難治性急性中耳炎と扱うこともあります

中耳炎になりやすい因子
- 2歳未満
- 抗菌薬のきかない耐性菌の感染
- 保育園など集団保育を受けている
- 兄弟がいる
- 母乳哺乳をしなかった
- 家庭内に喫煙者がいる
- おしゃぶりの使用
など
治療
薬剤耐性菌などのため通常の治療では良くならない場合は以下のような治療を行います
- 抗菌薬の高用量投与(通常量の2~3倍の抗菌薬を内服し薬剤耐性菌を除菌する)
- 漢方
- 鼓膜切開(鼓膜に小さい孔をあけ中に溜まった膿を出します)
- 鼓膜換気チューブ留置(鼓膜切開をしても繰り返す場合は、鼓膜が閉じないように鼓膜に換気用のチューブを入れる手術を行うこともあります)
*当院では外来で日帰り局所麻酔での鼓膜換気チューブ留置術を行っており、0歳のお子様から可能です
*お子様がじっとできない場合は外来で鼓膜換気チューブ留置を行うのは難しく、その際には全身麻酔で行う必要があり病院に紹介させて頂きます
- 抗菌薬静脈内投与(病院で入院しての治療になります)