- 2025年8月1日
鼓膜切開について
鼓膜切開とは
「急性中耳炎のひどい場合や、内服治療では十分な効果が得られない場合」「滲出性中耳炎で内服等の保存的治療では効果が得られない場合」に鼓膜を切開して鼓膜の奥に溜まっている液を排出する手術です

方法
- 鼓膜に麻酔をします
- 耳の穴にメスを入れ、鼓膜を小さく(2~3mm)切開します
- 鼓膜の内(中耳)にたまっている膿や液体を吸引します
切開後の注意点
- 手術当日から、お風呂に入ったり、シャワーで頭を洗っていただいて構いません
- 浴槽のお湯が耳に入らないように注意して下さい
- 切開をした側の耳から耳垂れ(血液が混じることもあります)が出てくる可能性があります。耳垂れが出た際には指の届く範囲をティッシュなどで拭き取ってあげて下さい
- プールは少なくとも次回の受診日まで控えて下さい
- 登園,登校は中耳炎の症状が落ち着いていれば構いません
今後の注意点
- 鼓膜切開で開けた穴は、通常は数日から1週間程度で閉じますが、炎症が強い場合は穴が閉じにくいことがあります(ごく稀ですが穴が残ることもあります)
- 鼓膜の穴が閉じると中耳炎がぶり返すことがあります。鼓膜切開を数回行っても改善しない場合は鼓膜に換気チューブを挿入する治療を検討することもあります